アンドーコーポレーション有限会社様
大戸屋「三陸産真鱈のキムチチゲ土鍋定食」メニュー


用紙:
レーザーピーチ 270μ
寸法:297×190
色数:4c
製本・加工:角丸加工・左上1穴加工

 

リクエスト

宮古市内を中心に飲食業のフランチャイズを経営するアンドーコーポレーション様より、大戸屋宮古店限定のオリジナルメニュー作成をご依頼いただきました。

アンドーコーポレーションの安藤社長は、地元三陸産の真鱈を使ったタラフライ定食や南蛮定食など、これまで数々の地産地消メニューの開発・実現に尽力されてきました。今回の新メニューは、三陸産の真鱈をチゲスープで煮込んだ土鍋定食。大戸屋宮古店限定・季節限定で提供される一品です。

メニューの仕様は、グランドメニューに差し込み、他のメニューと一緒に見ていただきやすい片面印刷の1枚のシートとしました。既存の地産地消メニューや大戸屋の世界観に合わせつつ、新メニューとしての存在感と訴求力の高いデザインが求められました。


クリエイティブの視点

私たちが何よりも大切にしたことは、「料理が最もおいしく見える瞬間」をデザインに落とし込むことでした。それは、余計な演出をせず、料理が持つ本来の魅力を丁寧に切り取るということでもあります。このシンプルなプロセスを辿ることで、「三陸産真鱈のキムチチゲ土鍋定食」の魅力を最大限に引き出し、お客様に「食べたい」と思っていただける、訴求力のあるメニューになると考えたのです。

まだこの料理を口にしたことのない人に、初めて食べたときの感動をどう伝えれば「食べたい」と思ってもらえるのか。この視点で料理を捉えたとき、やはり最大の魅力は真鱈の存在感にありました。真鱈を使用した既存のメニューは揚げ物が中心でしたが、今回はチゲスープで煮込んだ鍋という、これまでにない組み合わせの提案でもありました。そして、土鍋を直接火にかけて煮込むからことで生まれる、熱々の湯気とグツグツ煮える音。チゲスープの赤色や小ネギの緑色が彩る鮮やかな見た目も、真鱈をはじめとする具材への期待感を高めており、伝えるべき魅力はふんだんにありました。

これらの魅力をメニューとして表現するため、最も訴求力のある写真では、出来立ての瞬間を撮ることにこだわりました。また、コピーでは「あっつあつ」「ふうふう」「ぷりぷり」などの擬音を用いることで、提供されてから一口目を食べるまでの臨場感を、まるで料理を目の前にしたかのように主観的に表現しています。

メインカラーには落ち着いたトーンの紫色を選び、全体を引き締めつつも料理の写真が最も引き立つようなバランスで配色しました。また、メニュー名から「三陸産真鱈のキムチチゲ」というキーワードを取り出し、ハンコのような質感のイラストを添えることで、アイキャッチとして注目を集められるデザインにしています。

料理の美味しさを最大限引き出した瞬間を捉え、写真やコピーに落とし込むこと。そして、単なるメニュー紹介に終わるのではなく、数多くある料理の中から選んで食べていただくまでの動線を一貫して考えることが、お客様と新メニューの接点を生み出すと考えています。

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