宮古商工会議所様
東方浄土〜閉伊川紀行〜【春夏版】


用紙:
上質 110k
寸法:144×257
色数:4c
製本・加工:全24P 中綴じ(144×514を2ツ折)

 

リクエスト

前年度に制作させていただいた『東方浄土』の秋冬版の引き続き、春夏版のご依頼をいただきました。


クリエイティブの視点

制作の方針や体裁については基本的には、内外から好評を得た前号の企画を踏襲しました。前回、多くの時間を割くことになった写真撮影ですが、今回も前回以上に労力を注ぎ込むことになりました。

長い撮影期間を通じて改めて感じたのは、やはり北上高地と三陸の海の自然の素晴らしさです。幾重にも連なる山々に降り注いだ雨から閉伊川の流れが生まれ、やがて三陸の海と交わります。宮古の歴史と生活文化は、まさにこの閉伊川と海の交わる場所で営まれてきました。

今回の撮影では、自然の懐に抱かれた宮古という土地をより美しく表現しようと心がけました。たとえば、ウニの口開けシーンなどは天候の読みが難しく、繰り返しトライするものでした。しかし、その苦労の先で出会ったのは、夏の三陸の代名詞とも言える「ヤマセ」が海を呑み込むなかでウニ漁に向かう漁師たちの営みでした。それは見惚れるほどの美しく、かけがえのない風土の姿でした。

今回のような撮影ではいかに時間をかけて真摯に対象と向き合うことができるか、そこに尽きると思い知らされました。

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