二級建築士・一級建築大工技能士 鳥クラ様
新築完成見学会チラシ


用紙:
マットコート70k
寸法:A4T
色数:4c


リクエスト

住宅の設計・施工をおひとりで手掛ける鳥クラ様から、完成見学会の新聞折り込み用のチラシ制作をご依頼いただきました。

弊社へのご依頼ははじめてということで、鳥クラ様のお仕事の内容を詳しくお聞きすることから打ち合わせがスタートしました。

弊社のクリエイティブ・ワークでは、ご依頼の内容の大小に関わらず、ヒアリングをとても大切にしています。ご依頼内容の把握はもちろんこと、クライアント様とのイメージ共有や課題点の明確化など、企画を立てていく際になくてはならないものがヒアリングから得られるからです。今回のヒアリングにおいても、鳥クラ様が掲げる家づくりのフィロソフィーを理解するために多くの時間をかけることになりました。


クリエイティブの視点

鳥クラ様の家づくりを伺ううちに、いくつもの特徴が見えてきました。今回は、そこで得たキーワードをよりストレートなかたちで表現する手法を取ることになりました。

当然ですが、表現にはさまざまな方法論が存在します。直球で伝えることがあれば、あえて少し引いて間接的な表現を取ることもあります。このあたりのバランスは、クライアント様の個性や特徴によって見極めることになります。今回のチラシの表現も鳥クラ様の状況を伺うことから決まったものでした。

鳥クラ様は長い大工経験を持つ職人さんでしたが、独立企業したのは最近のことで、宮古市内での認認知度を高めていくことが優先課題でした。そこでわたしたちは完成見学会チラシの企画コンセプトを、「鳥クラ様の魅力を大きな声で伝え、多く人に知っていただこう」としました。

企画を練っていく際、制作の核となる言葉を用意することがよくあります。わかりやすく言うと制作用のキャッチコピーです。この言葉はクリエイティブ・ワークの背骨のようなものです。企画を練り込んでいくと、ときに脱線し、コンセプトがブレてしまうこともあります。そんなとき、企画者のなかに制作意図の核を語る言葉が残っていれば、いつでも大事な部分に戻ってくることができると感じています。

さて、実際の制作では、文字通り「大きな声」をグラフィックに落とし込みました。鳥クラ様の家づくりを明瞭で無駄のない言葉で伝えるレイアウトはどこまで大胆にできるかがポイントでした。また、これらの言葉に、真正面から捉えた家の写真を組み合わせました。この家は完成見学会の会場で、完成を待ってギリギリのタイミングで撮影を行いました。仕上がりとしては、シンプルで美しく、誠実さにあふれた鳥クラ様の家づくりが伝わる紙面になったと感じています。

余談になりますが、実際の見学会には鳥クラ様の家づくりに共感する協力業者様も駆けつけ、お客様を迎えるお手伝いで汗を流されていました。こうした姿からも鳥クラ様の誠実なご様子が伝わってきました。

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